2022年09月20日 09:06:59
2022年8月。
三宅一生さん(84歳)、森英恵さん(96歳)、
と世界的ファッションデザイナーが二人亡くなりました。
思い返してみれば、日本を代表するファッションデザイナーは高齢者ばかり。
彼らの手がける作品を見られなくなると思うと憂鬱でなりません。
もちろん、彼らのクラフツマンシップを受け継ぐ後継者はいるのでしょうが、彼らと全く同じ思考や感情の人間はいません。
つまり、思考や感情によって作品が大きく変化するこの業界では、デザイナーが変われば、いい意味でも悪い意味でも同じブランド名の別ブランドになると言えるのではないでしょうか。
そう考えると、彼らの生きているうちに少しでも多くの作品にふれたい。また故人の作品が沢山の人の思い出に残って欲しいと改めて感じさせられました。
さて、今回はそんな故人に思いを馳せ、リー・アレキサンダー・マックイーンを紹介したいと思います。実はリー・アレキサンダー・マックイーンは私が一番好きなデザイナーでもあります。彼は失業手当を資金に23歳にてファッションデザイナーとしてデビューしました。
当時のコレクションでは煌びやかな装飾と華やかなドレスで着飾ったショーが主流でしたが、彼の開く過激でセンセーショナルなショーは、大絶賛とバッシングの真っ二つに分かれ、彼の名は瞬く間に世の中に広がりました。そして若干27歳でジバンシィのクリエイティブ・ディレクターに抜擢されることになります。
そんな彼の手がけるショーの中でも私がひときわ好きなショーを2つほど紹介します。
1.Highland Rape
イギリスによるスコットランド侵害行為を批判した1995年秋冬コレクション。
スコットランド風のデザインを纏ったモデルたちの服が引きちぎられており、ランウェイをフラフラとよろめきながら歩きました。
本作品では女性を「力強い存在」として表現しています。
また、服には繊細なカッティングが施されており、美しいシルエットを生み出すことによってヴァイオレンスとビューティが融合したショーとなりました。
2. Voss
テーマは「死」と「美」と「復活」。
セットは全体がマジックミラーで覆われており、中央に大きな箱が一つ置いてあります。
マジックミラーなのでモデルたちからは何も見えず、突然覗き見をしているかの様です。
また、モデルの頭には包帯が巻かれており、不安や病的なイメージで、まるで精神科病棟を彷彿とさせられます。
ショーのフィナーレでは中央の箱が展開され、中からは人工呼吸器で生かされたふくよかな女性と大量の蛾の群れが飛び出しフィニッシュ。
醜さの中にある美。死と生の対比が混合した素晴らしい作品となってます。
その他にも紹介したい作品は山ほどありますが、長くなるのでこの辺にしておきます。
とにかく彼の作品の魅力は絶対的な美しさと底知れないダークさが表裏一体でショーを見ていて飽きることがありません。
またリーは「デザイナーは誰しも幻想を作りたい。人を惹きつけるものを作りたい。でも服は美しいものだが、外には現実がある。現実に耳を塞ぎ、世界は楽しいと思う人に、現実を伝えたい。」と語っています。
彼のショーには美しさだけではなく、日頃目を背けている現実もショーを通して直視しなければならない為、様々な感情が揺さぶられ、より多くの人が引き込まれるのではないでしょうか。
そんな才能に満ち溢れた彼ですが、富と名声の絶頂期にいた40歳で突然自ら命を絶ってしまいます。理由としては母親の死であったり仕事のプレッシャーであったりと所説はありますが、本当の所は誰にもわかりません。
このうえない才能と名声を手にしても必ずとも幸福になれるわけではない事を証明させられた様な気がして、幸せとは何かわからなくなりました。
長々と紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか。
彼の作品に魅力がたくさんありますのでご興味ある方は一度お調べください。
Y.S.
2022年09月16日 10:52:38
先週の土曜日、9月10日は中秋の名月でしたが、皆さんはお月見をされましたでしょうか?
中秋の名月とは陰暦(旧暦)の8月15日をそう呼ぶのだそうです。
我が家でも形なりにお月見をしました。
縁側でお月見の準備をしていると中学1年になる息子が「平安時代の貴族は池や盃に映った月を愛でるのが風流だったらしいよ」と。
良いことを聞いたと、お盆に水を入れて愛でて見ることに。
初めての試みでしたが、お盆に映った月も風情があって良いものです。
いつもの様に見上げてみても、こちらもまた風情があって良いですね。
そんなこんなをしていると息子が望遠鏡を持ち出してきました。
そこでもう一枚パシャリ。
一生懸命うさぎを捜索してみましたが、私には見つけることができませんでした。
日も少しずつ短くなり、秋の夜長を楽しむ季節がやってきます。
日頃忙しくされている方もちょっとだけ立ち止まられて、秋の夜長を楽しまれてはいかがでしょうか。
J.Y.
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